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http://www.disney.co.jp/movies/disneynature/flamingo/ 2009/8/28公開

山田宏一(映画評論家)
試写で見そこなってしまい、映画館で見ようとたのしみにしていたのですが、うっかりしていたら、もう上映が終わってしまいました(少くとも東京地区では)。2週間限定上映だったようです――なぜかわからないのですが!
予告篇しか見てないでこんなことを言うのもなんですが、ウォルト・ディズニーの「自然の驚異」シリーズの長篇第1作「砂漠は生きている」(1954)以来の傑作にちがいないという確信に近い予感があったので、とても、とても残念です。
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http://pff.jp/31st/lineup_invitedworks_tokyo.html
第31回ぴあフィルムフェスティバル 映画監督クリント・イーストウッド誕生 2009/7/21~8/5

加藤久徳(映画ライター)
『夕陽のガンマン』(65/セルジオ・レオーネ)は名画座以来、30数年ぶりの対面だが、『続・夕陽のガンマン』(66/セルジオ・レオーネ)はフィルムセンターでのイタリア特集以来だから今世紀2度目であり、実際はそのとき2度観ているから、今世紀3度目の対面ということになる。まさか10年もしない内に同じフィルムセンターで再見することになるとは思わなかった。3時間もある『続・夕陽のガンマン』は前回観た友人たちは長いので誰も観に行かなかったが、僕はまた観た。イタリア特集のときはイタリア語版であり、今回はオリジナル英語版。それで観たかった。日本初公開も英語版のはずだから、初めて観るわけでもないのに、この映画にはこだわりがある。イーストウッドではない。テュコ(今回の訳ではトゥッコ)を演じるイーライ・ウォラック(今も現役で、『ミスティック・リバー』にノン・クレジットで出演している)という役者がお気に入りだからだ。両作に出演しているリー・ヴァン・クリーフもまた同じ。僕は役者狂いだ。ラストでテュコがジョー(イーストウッド)に向って「ブロンディ~!」と英語で叫ぶ姿を銀幕で観たかった。このシーンを観るためには3時間もかかるではないか。それに被さるモリコーネ節を銀幕で聞きたいというこだわりも大きい。サウンドトラック盤は現在に至るまで、何百回も聞いているくらいだ。女性コーラスをバックに墓場を徘徊するウォラックの姿は、僕にとっては映画史に残る名演であり、名場面である。
『夕陽のガンマン』の方はあまり面白かった記憶はないが、モリコーネ節の良さに変わりはない。とにかく、この映画は役者を見るのが楽しい。この後、イーストウッド同様に大物俳優となるジャン・マリア・ヴォロンテや怪優クラウス・キンスキー、ローズマリー・デクスター、フェルナンド・サンチョ、アルド・サンプレル、ルイジ・ピスティリといった有名無名な個性派俳優たちがドッと出ているので確認の意味がある。
この中で銀幕で初見のとき、ヴォロンテとサンチョの2人だけはすでに知っていた。故淀川さんの日曜洋画劇場を見ていたとき、ひんぱんにマカロニ西部劇を(未公開を含め)放映していたためで、淀川さんは特にサンチョがお気に入りだったから、僕もこのサンチョを覚えた。ジョン・ウェインとやらを知ったのは、映画狂になって劇場に出かけるようになってから。西部劇の原体験はTV放映のマカロニ西部劇と、チャック・コナーズやロバート・フラーが出ていたTV西部劇だった。ジョン・フォードやアンソニー・マンの西部劇ではなかった。この体験が幸か不幸かは話をする相手によって変化するので何とも言えない。ところで、イーストウッドが出ていた『ローハイド』は僕の意識の中にはない。16ミリフィルムを使った映画上映会が盛んだった70年代半ば、テレビシリーズの1挿話を銀幕で初めて見せられたとき、ディミトリー・ティオムキン作曲の勇壮なテーマが流れるオープニング・タイトルに“感動した”のが案外最初かも。その挿話でのイーストウッドはチョイ役で、その点はガッカリした。意外なほど大した役者に見えなかったからだ。
今回のプログラムにはイーストウッドの出世作『荒野の用心棒』(64/セルジオ・レオーネ)がなかった。PFFのAプロデューサーが言うアジア圏貸し出し禁止の映画って、もしやこの映画のことか? この『荒野の用心棒』の体験はTV放映が2度、スタンダードサイズにトリミングされた16ミリフィルムの上映を1度体験。未だ35ミリ・テクニカラー・スコープサイズの体験がない。今回の有り難い特集のおかげで、今後観るチャンスが遠のいたのも事実だ。
最後に、親友の映画唯物論者・三隅繁によるこの特集の総括だが、色彩面ではダメ出しだった。今回僕が観に行った6作品の長編は全てオリジナルがテクニカラー・プリントなのだが、その色柄は全てイーストマン・カラーであったと指摘する。いくらブラックスタイルのAプロデューサーが「現段階でいちばん良いプリントです」とステージ上で胸を張っても、無意味と断言した。イーストマンだと肌色の発色がとても奇麗に映ることは確かだが、それでもオリジナルの色ではない。「初公開当時より今回の方が奇麗だと思います」というAプロデューサーのコメントも納得はいくが、僕も見ている公開当時の色彩が、今回の復元では全く違うと直言されると、引き摺られてしまう。『続・夕陽のガンマン』のエンドクレジットの最後で、復元に関わるスタッフ、会社名の表記があった。その中にはローマ・テクニカラーの名があったが、さて、どのような復元工程がなされたのか。三隅先生は今回、それだけは観ていない。しばらく揉めそうだ。
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第31回ぴあフィルムフェスティバル 映画監督クリント・イーストウッド誕生 2009/7/21~8/5

加藤久徳(映画ライター)
73/クリント・イーストウッド監督。この特集で久しぶりに再会した女性の映画友だちがこう言っていた。「『愛のそよ風』だけは絶対に見ない。TVで見たときは本当に頭に来た。イーストウッドって、男尊女卑でしょ。いつも女を見下している。はっきり言って嫌い。何よあの女の描き方! 馬鹿にしているわよ!!」と、凄まじい剣幕だった。
映画を観た人なら分かるだろうが、全くその通りである。PFFのパンフでいくら青山真治氏が感動の絶賛文を寄稿しても、説得力に欠ける。およそ男にとってご都合主義の可愛い女の子との恋物語。若かりし頃のセックスアピールを失った(老け衰えた)ウィリアム・ホールデンがそのご都合主義の代弁者では、日本で公開されるはずもない。一旦は輸入されたはずだから、試写の段階でダメ出しされたのだろう。
ところで、映画の前段を見ていて当惑した。悠々自適にシングルライフを送っている男が、ある日、見も知らぬ女の訪問を受け、気づいたら母屋を乗っ取られている。その言葉巧みにズケズケと、男の家の中に、そして心の中に入り込んでくる強引な女のヒット&アウエーたるや、まるで『恐怖のメロディ』そのままじゃないか……。
そりゃそうだ。あとでクレジットを確かめてみたら、脚本と製作助手はジョー・ハイムズであり、彼は『恐怖のメロディ』の原作者で脚色者だったのだ。鼻が天井に反り返った30女を、面立ちがスッキリした17才の美少女(演じるケイ・レンツは当時19才)に代え、恋愛中の30男を離婚後の50男(劇中のホールデンのセリフを素直に受けとめれば、彼の役柄は40男ということになるが、娘の手前、さば読みしていると思う)に代えると、スリラー(あるいはコメディ)がラヴロマンスに様変わりする。名作『ピクニック』(55/ジョシュア・ローガン)の時代とは容貌が一変しているホールデンの辛気くさいマスクはそのままスリラーにチェンジ出来るほどだが、イーストウッドは往年の二枚目大スター・ホールデンの体面を保つなど、演出はことさら優しい。
それにしてもイーストウッドは、なぜこんな年の差恋愛を描いたのだろう。仕事には忠実だが、自分のプライバシーはきっちり守る孤独を愛する主人公は、そのままイーストウッド自身を想起させる。後に『アウトロー』(76/クリント・イーストウッド)で20才年下のソンドラ・ロックと巡り逢うことを考えると、『愛のそよ風』はイーストウッドの理想の恋愛を具現化したもののように見える。それ以上でもそれ以下でもない。男根主義だな。
http://tokyo-lgff.org/2009/
第18回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭 2009/7/10~7/20

加藤久徳(映画ライター)
「The Others」
長いタイトルだが、映画祭プログラムいちばんの期待作はこれ。
エスニックな中堅俳優であるルー・ダイヤモンド・フィリップス。『ラ・バンバ』のリッチー・バレンス役で売り出し、幾つかの主演作もものにしている彼だが、最近はパッとしない。近作の『チェ 28歳の革命』(08/スティーヴン・ソダバーグ)では見違えるほど老けていた。『ラ・バンバ』で初めて彼を意識したときは、ダイヤモンドの名がけっこう似合った二枚目お兄ちゃん俳優だったのだ。
この映画は、アラム・コリアーなる人がフィリップスの過去の主演・出演作の中から、彼がもっともルックス的に美しく撮られたとおぼしきカット、ショットを選択し、編集して、フィリップスのみを中心に据えた1本の作品にしている。オープニングタイトルからして面白い。出演者のクレジットが、1枚タイトル、2枚タイトル、最後に and という従来表示の形でフィリップスの名前が8回も出て、全てがフィリップスで固められている。フィリップスとフィリップスの熱愛で終わるラストの編集は圧巻の極みで、レズビアン&ゲイ映画祭に出品される理由となっている。
ランニングタイムはたった9分。日本公開、未公開の劇場映画(TV作品もあるかは判断できず)のフィルムで構成されたこのアンソロジー集はフィリップスに対するアラム・コリアーの愛が詰まっているように思える。キーファー・サザーランドがチラリと映ると、ハサミを入れられず仕方なくキーファーを画面に残したコリアーのジェラシーがピカっと頭の片隅に浮かぶほどだ。
フィリップス自身が本作の内容を承知の上でゴーサインを出したか、あとで完成版を見て驚愕したか、面白がって二人で共作したかは映画を見ただけでは判断しづらい。ただ、見ている間は、本当はフィリップス自身が構成し、自己陶酔で作ったのではと思い込んでいた。これを書いた今では、コリアーとフィリップスがジャン・コクトーとジャン・マレーの関係ではと、やはり勝手に思い込んでいる。
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Author:れがあるF
 新作映画の公開に先立ち、映画会社は宣伝のため、「試写室」と呼ばれる映写施設で上映会を行なう。
 これは「試写室」に出入りすることを許された、映画を見るプロたちが推薦する最新作をランキング形式で発表する企画。 すなわち、真の必見作がここにある!

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